なぜ剪定が必要?いつ切ればいいの?
目次
なぜ剪定する必要があるのですか?
剪定ってなんですか?
剪定とは枝葉を切ったり、形を整えたり、風通しを良くしたりすることです。
なぜ剪定をすると良いのですか?
いくつかの理由があります。
①風通し日当たりを良くします
②見た目が美しくなります
③病気や害虫を抑制します
④近隣住民に迷惑をかけないために
一つずつ考えましょう。
①風通し日当たりを良くする
私たちも普段生活していると、住みやすい環境が解ってきます。
どのような場所でしょうか?
日当たりが良く、風通りの良い部屋や間取りを選ぶのではないでしょうか?
周りに大きな建物に挟まれ陽が入らない場所は湿気がこもり。風通しが悪ければなおさらです。
植木も同じです。光合成をして成長しますので適度な光が必要です。
風通しを抑止、木の内側の方まで光が行きわたると中の方まで元気のよい葉が付き植木も活気がでてくるでしょう。
反対に枝葉が混んでいて風通しを悪く、陽が入らない状態だと外側だけ葉が付き、内側は茶色く枯れてきます。
②見た目が美しくなります
これに関しては人間側の願望も入ってくると思います。剪定されているとそのお宅の人柄が理解できます。几帳面な人?自由人?自然派?いろいろ見えてきます。
自然のままの姿を好む方もいれば、見た目重視の綺麗に刈り込まれたり剪定された姿を好む方もおられます。これに関しては植木の所有者の裁量に任されます。
また植木それぞれに樹形があります。人間の個性みたいなものです。
本来はそれぞれの樹形に合わせて剪定すると良いと思います。
丸形?円柱形?御結び型?逆三角形?植木にも個性がありますのでイメージを掴んでおきましょう。
③病気や害虫を抑制します
病害虫が好む環境は日陰で陽があまり当たらないところです。
つまり葉が生い茂り風通しが悪い環境です。
一例をあげると、チャドクガ、カイガラムシ、アブラムシ、イラガなどの害虫やカビ、菌類の病気が発生します。病気になった場合の対処法は別の記事でご紹介します。
④近隣住民に迷惑をかけないために
これに関しても木の問題ではなく人間目線での考え方です。
大きな敷地でのびのび育てられる環境があればいいのですが・・
そうもいきません。
昨今の住宅事情は狭い土地にどう広く建てるか考えています。緑を植える場所も限られています。最初は小さかった植木も数年経てば横にも縦にも大きくなります。
こちらの植木がお隣に掛ってしまったとき、お隣さんは勝ってに枝を切っていいのでしょうか?
※民法第233条によりますと
隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
つまり越境した根については、ご自身の判断で勝手に切ることが認められていますが、枝については、勝手に切ることはできません。「越境しているので枝を切って下さい」と隣家に依頼をしなくてはなりません。
お隣とのトラブルを避けるためにも敷地内に収めておくことが無難ではないでしょうか?
剪定の時期はいつですか?
厳密に言うと木によって異なりますがざっくり言いますと二つの時期に分かれます。
冬剪定と夏剪定です。
そしてそれぞれの時期に何を切るかですが、
- 冬は落葉樹(冬に葉が落ちます。枝だけになります)
- 夏は常緑樹(一年通して葉があまり落ちません)
と覚えてください。
皆さんのお庭で良く見かける木を挙げますと
落葉樹(冬に葉を落とします)
モミジ、ヒメシャラ、ハナミズキ、エゴノキ、落葉ヤマボウシ
落葉樹は冬になると休眠します。そのために春に暖かな季節に備えてゆっくり休んでいます。そのために秋ごろから紅葉し落葉し葉が全て落ち枝だけになります。
人間も手術をするとき麻酔をするのではないでしょうか?眠っている間に手術すると体にダメージも少なくて済みます。同様に落葉樹は冬の眠っているときに剪定するのが木を痛めずに済みます。
常緑樹(常に葉が付いています)※一部の木は少し葉が落ちる
シマトネリコ、常緑ヤマボウシ、ソヨゴ、アラカシ、シラカシ
一年中通して光合成を行い葉が散ることはありません。見た目も緑が続きますので変化には欠けるかもしれません。常緑樹は年中剪定することは可能ですが、あえていうならば機能的に弱くなる真冬や、植木達もこれから頑張るぞ!とい3-4月の新芽の季節は避けると良いです。木に意気を挫くことになります。
※わたしたち植木屋としては、それぞれの木に合った仕方で剪定したいと思っていますが、ほとんどの場合年に一回とか、大きくなり過ぎたからサッパリさせてほしいという依頼が多数です。
そして仕事として忙しくなる時期が秋~年末にかけてが多くなります。
是非、ご自分で剪定を覚えて植木に合った時期にコツコツ剪定をするのが木のためにもなります。
※植木ごとの剪定を後日詳しく説明したいと思います。
その他、植木に関してのご質問や、自分でできないのでお庭のお手入れをお願いしたい場合はお問合せよりご連絡ください。